中学生が夏休みにヒッチハイクで一人旅に出た話

中学生がヒッチハイクで一人旅に出た話です。

中2の夏 旅日記 8月3日 静岡県~奈良県

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八月三日 静岡県~奈良県

 

 今日は、朝5時に起きた。なぜなら、夜中に変な女どもが騒いでいたり、オレと同じくらいの少年たちがうるさかったからだ。

 仕方なく顔を洗ったりしていると、一人のおっちゃんが話しかけてきて、

湖西市の方まで行くけど、乗ってくか?」

と言ってくれた。おっちゃんは、昨日のオレの行動を見ていて感心し、乗せてってくれる気になったという。

 このおっちゃんは工事現場で働く人で、途中、「あさひや」で飯をおごってくれた。そして、いろいろ浜名湖を回っていろいろガイドしてくれた。本当に親切にしてくれた。そして湖西市で降ろしてもらった。

 ここまで、最初は静岡県内の旅の予定だったが、大阪の方に行きたくなったので、まずそこへ行くトラックがつかまりそうな新井駅までヒッチハイク開始!

 すると30分ほどして小さなトラックが止まった。ちょうど新居駅を通るので、乗せてくれるという。人が良さそうなおっちゃんだった。あんまり人が良さそうなので、写真を取ってしまった。

 そして、新居駅でジュースを買ってしばらく休んだ後、駅の前の通路に出ようとした時、高校生の奴がオレに、

「さすが、トラック小僧。」

とわけのわからない言葉を発した。

「ヒッチハイカーだっちゅーの!なんだトラック小僧って、このダボが!」

と思ったが、この旅でオレは心が広くなっているので言うのを止めた。

 そして、ヒッチハイク開始!一気に大阪行きのトラックが止まればいいな、と思っていたが、そう甘くなかった。

 30分ほどすると、一台の乗用車をゲット!愛知県まで乗せてくれるというので、乗せてもらうことにした。

 この方は、50才ぐらいの方で、以前に何回か大学生などのヒッチハイカーを乗せたこともあるという。そして、ボランティアでホームステイの外国人を泊めてあげたりもしているという。僕は、

「すごいなあ。」

と思わず尊敬してしまった。

 そして、愛知県の国道の所で降ろしてもらい、再び大阪方面と書いたボードを掲げ、ヒッチハイク開始!すると、23秒ぐらいで大阪ナンバーのトラックをゲット!最短記録である。

 このトラックのおっちゃんは、ちょっと前に、酔ってて自分のメガネをケツで踏んで、フレームが壊れて、輪ゴムでメガネをかけているという面白い人だった。

そして、奈良に知り合いがいると言うと、奈良の方に行ってくれるというので、そうしてもらうことにした。そして、携帯を貸してもらい、知り合いに連絡しようと思ったが、電話番号がわからないので、家に電話し、奈良に連絡を取ってもらうことにした。そして奈良の天理市に到着。そこでお礼を言い、降ろしてもらった。

そして、国道を目指し、2時間ほど歩くと、やっと国道に着いた。そして、ヒッチハイク開始。だが、一向に捕まらない。疲れもあり、水も底をついた。仕方なく、バスで駅まで乗っていった。

そして、そこで再び家に電話するが、なぜか話し中のままだった。3時間ほどたってもずっと話し中で、途方に暮れていたその時である。交番から、数人の警官が近寄ってきた。家出少年に間違われたのか?このまま補導されるのか?ついにこの旅も終わりか?と思ったが、この警察の方たちは、交番からNTTに連絡してくれた。そしたら、どうやら家の受話器が上がっていたらしい。そりゃ、話し中なわけだ。

そして、家に電話することができ、今日は知り合いの家に泊まれることになった。警察の方々、本当にありがとうございました。