中学生が夏休みにヒッチハイクで一人旅に出た話

中学生がヒッチハイクで一人旅に出た話です。

中3の夏 旅日記 8月11日(水) 岩手~函館

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今日も十時頃に目が覚めた。そして朝食をいただくと、おばあちゃんはおにぎりと凍らせたお茶を持たせてくれた。二日間もお世話になって、たいしたご恩返しも出来ず、申し訳なかった。

そして、正木さんとタケル君とアキちゃんが、高速の入り口まで送ってくれた。とてもうれしかった。この方たちには本当にお世話になった。絶対にまた恩返しをしようと思った。

そして、すぐにその高速の所でヒッチハイク開始!!三度笠を装備してから最初のヒッチハイクだ。さすがに何もない時よりはみんな注目して、いい効果が上がっている。やはり、こんなでっかいのを被っていると目立つのだろう。それに、こんなの被ってる人間なんて僕ぐらいのもんだろう。

5分ぐらいで一台の乗用車が止まった。三度笠の効果かどうかは知らないが、すぐつかまって良かった。乗っていたのは老夫婦で、弘前まで行くという。途中パーキングで朝食をごちそうになった。息子さんがよく旅をする方らしく話が合った。そして弘前までだったはずが、

「よし、それじゃあせっかく青森に来たんだし、三内丸山遺跡に行ってみようか。」

と言ってくださり、三内丸山遺跡に行った。

 何と入場は無料だった。ちょっと前にニュースでもやっていた巨大な6本の栗の木もあった。それを復元したものもあり、かなりでかかった。これには宗教的な物だとか、見張り台みたいな物だとかいろいろな説があるらしい。

 他にもいろいろとすごいものがあった。あんな大昔にあんなすごいものを作るなんて、すげえと思った。結構勉強になった。

 それから青森のフェリーターミナルまで送ってくださり、チケット売り場で、

「餞別じゃ。」

と言ってチケットを買ってくださった。

 そして、船の来る七時半頃までずっと待っていると、隣に子供を連れた家族が座った。その家族の子供が、僕がおばあちゃんにもらったおにぎりを食べていると、こっちをみて笑っているので、おもしろくなって相手をすると、にらめっことかをやって仲良くなった。

 そして、七時半に船が来てそれに乗りこんだ。ついに本州を離れた。憧れの北海道にもうすぐ行ける。そう思うと心が弾んだ。船室を出て空を見上げると星がたくさんあって、すごくきれいだった。海の上で、周りに明かりがほとんどないからよく見えた。北海道では、こんな星がまた見れそうだ。

 そして、夜の十一時五十分ぐらいに函館に着いた。そしてフェリーターミナルの近くの場所で野宿をした。

 途中、同じポイントに旅人が来た。話をすると、一人はヒッチハイカーで、一人はライダーの二人組みだった。ヒッチハイカーは北海道の旭川の人で、ライダーは兵庫の人だという。住んでる場所も違い、旅のスタイルも違うのになぜ一緒なのか聞くと、数年前、青森のねぶた祭りで会い、今年もねぶた祭りで再会したのだという。すごい偶然もあるもんだ。そして、他にもいろいろと話がはずみ、2時30分頃にようやく寝た。