中学生が夏休みにヒッチハイクで一人旅に出た話

中学生がヒッチハイクで一人旅に出た話です。

中3の夏 旅日記 8月12日(木) 函館~札幌駅

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朝六時頃起きて、二人組と別れる。その二人組、こっから別行動らしい。ライダーの人は一人で先に行っちゃったが、僕たちはヒッチハイカーなので、同じポイントでやると困るから話し合って決めた。そして、自分のポイントへ行き、ヒッチハイクを始めたが、なかなかつかまらず、少し歩くことにした。

 すると、途中でもう一人のヒッチハイカーと出会う。大阪から来た23歳のフリーターで、北海道を二度目だという。彼はまず小樽に行き、それから夕張へ行って祭りに参加するというので、途中まで一緒に旅をすることになった。

 そして、その場所からヒッチハイク開始!彼の話では、まず手を振ってヒッチハイクした方が成功するというので、それで10分交代でやってみた。途中からボードも使って二人でやった。

 しかし、一人の時に比べ、二人でのヒッチハイクは難しく、なかなかつかまらなかった。50分程でようやく一台の車が止まってくれた。こんな所では車はつかまらないというので、好ポイントまで乗せてくださるという。

 車には犬も乗っていてびっくりした。ゴンちゃんというらしい。そういえばヒッチハイカーの彼はコウノさんというらしく、乗せてもらった時もコウノさんがずっとしゃべってくれるので、僕は楽だった。犬とずっと遊んでいた。

 そして、好ポイントで降ろしてもらい、再びヒッチハイク開始!!ここは日陰がなかったので、二人ともバテ気味だった。今度は意外に早くつかまり、10分ぐらいで車が止まった。乗っていたおじさんは結構無口な人だったが、コウノさんがしゃべってくれるので本当に楽だ。

 そして、10分ぐらい進んだ所でまたヒッチハイク開始!!すぐに一台の乗用車が止まってくれた。30代ぐらいのおばさんと5歳ぐらいの女の子が乗っていた。熊石まで乗せてもらい、そこの自宅でスイカをごちそうになった。のどが渇いていたから、大変うれしかった。

 それから近くの海にみんなで行って泳いだ。すごく暑かったのでかなり気持ちよかった。浮き輪がないので大きな木を浮き輪代わりにして、それに捕まって泳いだ。日本海だから水がきれいで冷たかった。

 そしてみんなと別れ、再びヒッチハイク開始!!するとすぐに一台の乗用車が止まってくれた。乗っていた方は女性で、小学校の先生をしてらっしゃるという。生徒数は全校で21人。北海道ではそういう学校が多いそうだ。

それで、しゃべる方を例によってコウノさんにまかせていたら、奴は失敗をこきゃあがった。彼はずうっとしゃべっていて、間を空けまいと必死にしゃべっていたのだが、その中で北海道の悪口のようなことをしゃべってしまい、険悪なムードになってしまった。そして、二人は全くしゃべらなくなってしまい、次は僕が間を空けまいと必死でしゃべるハメになってしまった。

そして、僕は札幌の方まで行くが、彼は方向の違う所へ行くので途中で降りた。そして先生は僕に、

「君もヒッチハイカーでずっと旅するなら、ああなっちゃ駄目だよ。」

と言った。そのとおりだと思った。

 そして札幌まで行く道の上で降ろしていただき、またヒッチハイクを始めた。するとすぐに車が止まった。乗っていた方は男性で、何とこの方も小学校の先生だという。今日は先生に縁があるようだ。

 そして長万部のあたりでカニ飯をおごってくれた。カニ飯は文字通りカニの身がぶあっとのっていてうまかった。そして札幌駅の近くまで送っていただき、別れた。

 そして駅に行き寝床を探すと、野宿をしている旅人でいっぱいだった。さすがに北海道は旅人の数が本州とは比べ物にならない。そして今日はもう寝る。